愛はジャスト

Sexy Thank You to the World

舞台『ジャニーズフューチャーワールド』でジャニーさんの頭の中を少しだけ覗いてきた話

きっかけはほんの出来心だったんですーーー。

なんとも供述感の拭えない出だしで恐縮ですが、犯罪の自白を行うつもりはないのでご安心ください。いや、本当に行く予定は無かったんです。前日までは。その日(公演日)たまたま別件で休みを取っていた私は、「あした夜まで暇だなー。なんか面白いことないかなー。」と部屋でボーッとしていると、突如私のオタ頭葉の部分がフル稼働しはじめ、「そういえば今大阪でトンチキ舞台と名高いあのジャニーズワールドやってるじゃん?!」とハッと思い出し、次に意識を取り戻した時にはチケットを譲ってもらう約束を取り付けていました。高額転売反対声明が公式から出されるこの物々しいご時世に定価以下でのお譲り!ありがたい!

ということで、行ってきました。ジャニーズフューチャーワールド@梅田芸術劇場へ…。

f:id:qollyanna:20161018034730j:plain

 

★あらすじ★(※物凄く噛み砕いてます)

内博貴演じる”プロデューサー”が劇場で席を探している子供を見つけ(勿論この子も役者)、「君もショーを見に来たのかい?」と声を掛け、席まで誘導するところからこの舞台はスタートします。「うん!」と答える子供に「ショーは良いものだ。観客は夢を見にここに来ている。ショーの世界に生きる人間は死ぬまで何かを作り続けねばならない。…そして今、50年に渡るジャニーズの伝説が幕を開く!」と高らかに宣言し、別のジュニアの子が「1分1秒も飽きさせない、それがジャニーズワールド!」と運動会の生徒代表みたいな宣誓を行ったのち、主演である平野紫耀くん(Mr.King)が舞台に登場。ここからようやくストーリーが始まります。

*

とある劇団の一員である平野紫耀演じる平野紫耀がフライングパフォーマンス中に舞台装置に激突してしまい、セットが粉々になる。見るも無残なその残骸を目の前に「こんな危険なショー続けてられっか!」と毒を吐くも、プロデューサーは「何があってもショーを続けなくてはならない、Show must go on!」と頑として譲らない。そんなプロデューサーの様子を見て「あいつは狂ってる!なんでそこまでしてショーを続けなきゃならねーんだ!」と憤慨する平野くんだが、プロデューサーはあくまでもショーを続けることを強いる。すると、過去・現在・未来を自在に行き来できる"時の旅人"という人々が何の脈絡もなく現れ、「突然だが、地球は今瀕死の状態にある。地球が終わったらショーは出来なくなるし、あなたのショーにかける思いのほどを平野たちに理解してもらうことも出来なくなる。でも一つだけ救える方法があって、それは1年を旅したら分かることなのだが…どうする?」というどうしようもない提案をしてくる。しかしプロデューサーは奇しくも彼らと同じこと(地球破滅の予兆)を感じていたらしく、何の疑念もなくその案を実行することに決める。勿論それを行うのは彼ではなく平野くんである。そうと決めたら即実行!な行動派プロデューサーは早速平野くんに「新しいショーのテーマは1年だ。だが12か月というのは人間が作った暦に過ぎない。その先の13月にこそ真実そしてユートピアがあるはずだ。」といういささかオカルト的な脚色を加えた持論を説き始める。さて、いよいよ怪しい雰囲気になってきたが、ここは素直な平野少年。「分かった!13月を探してきてやるよ!」とどう考えても断った方がベターだと思われる挑戦を受けてしまう。そして13月を探すべく1年を旅する冒険が始まるのであった…。

 

 

 

…エート、みなさん着いて来れてますか(^.^)?

これは私が上演中に居眠りをしてしまったからこのような福笑いみたいなあらすじになっているのではなく、本当にこういう内容のお話なんですよ。メモは取らない(取れない)派なので、細かい言い回しは異なる部分もあるかと思いますが、パンフレットを見ながらまとめたので大筋は合ってるはず…です…。しかし驚くことなかれ。これはまだ1幕分、つまり劇の50%分のあらすじでしかないのです。にも拘わらずこのカロリー量。ちなみに2幕からは突然宇宙に飛ばされます。ウソでしょ??もう肩すくめすぎて両肩脱臼した。

 

 *

さて、先程は福笑いみたいなあらすじとこき下ろしましたが、素直な感想としては想像していたよりもちゃんとストーリーがあって驚いたし、言うほどトンチキでは無かったなという印象を受けました。"ジャニワ=トンチキの祭典"という前評判しか聞いていなかったぶん、起承転結の"起"があっただけでもう大感動。正確には今回のものはジャニワではなくジャニフワですが、内容の差はほとんど無いようです。この話を無理やり四字熟語に当てはめるなら起転転転って感じですが、全体の輪郭や伝えたいメッセージは自分なりの解釈で受け取ることが出来ました。以下、感想や勝手な考察など。(注:以下、異常に長い)

 

 

●この作品はジャニー喜多川氏の壮大な走馬灯である

ご存命の人に対して走馬灯なんて言葉を使うのは失礼を百も承知ですが、私がこの舞台を見て最も強く感じたことは「あぁ、これはジャニーさんの走馬灯なんだな」ということです。まあプロデューサーがまるまるジャニーさんの投影ですしね…。タイタニック号沈没事件やヒンデンブルク爆発事故など、世界中の人間が起こした悲劇を旅して学んでいく中で、日本が関連したものはどんな事件が来るんだろう?と手に汗握りながら見ていたのですが、答えは東京大空襲でした。なんとなく広島の原爆かなぁと予想していたので、少し意表を突かれました。もちろん東京大空襲だって忘れてはならない凄惨な事件だけど、第二次世界大戦の一番の悲劇として真っ先に頭に浮かぶのって国内外問わず原爆だと思い込んでいたので…。どうして原爆を選ばなかったんだろう?と考えてみたのですが、恐らく空襲はジャニーさんにとってかなり象徴的な戦争体験だったんだろうと思います。ジャニーさん自身、第二次世界大戦中は和歌山に疎開されていたそうなので実際にこの東京大空襲に被災したわけではないようですが、和歌山で別の空襲に遭われたそうなので、空襲というのはジャニーさんにとって何よりも身近な戦争悲劇なのでしょう。また、文化の中心である東京が焼野原になる様は若く感性豊かなジャニーさんにとって想像を絶するほどの絶望だったのではないでしょうか。

その他でジャニーさんの私的な思い入れや美学を感じた部分は「ショーはいつでも平和の象徴だった。だからショーは何があっても続けなければならない!」という台詞です。普通は「平和、ゆえにショーを行う」と考えるのが一般的ですが、ジャニーさんは"平和の象徴"であるショーを続けることによって平和を示しているのです。「ショーを行う、ゆえに平和である」というかなり逆説的な発想ですが、戦後の日本エンタメ界を牽引してきた人の言葉であることを思うと非常に重みを感じます。あらすじの項で赤字で示した部分もまさにそのイズムを感じたところで、「何があってもショーを続けなくてはならない、Show must go on!」1分1秒も飽きさせない、それがジャニーズワールド!」という言葉からも、ショーを"続ける"ことの重要性をひしひしと感じました。そういう事実を踏まえると「世界で最もコンサートをプロデュースした人物」としてのギネス認定は、ジャニーさんの揺るぎないショー哲学の勲章のようにも見えます。

また、「空襲は3年8か月も続いた。2020年の東京オリンピックまではあと4年。僕らはこの4年を大切に過ごさねばならない。」という台詞からも伺えるように、随所随所で「気が早えーよ」ってくらいオリンピックのことを強調していたのですが、それも格別の思い入れがあってこそなんだろうなと感じます。ジャニーさんが体験した1964年の東京オリンピックはまさに戦後の復興(=平和)の象徴だったし、それが60年の時を経て再び東京に戻ってくるというのは、きっとあれこれ邪推するのも憚られるくらい感慨深いものがあるんだと思います。先日、演出家の蜷川幸雄さんが亡くなられた際に発表していたコメントも「共に2020年の東京五輪を見届けたかった」という旨の内容だったし、ジャニーさんにとってオリンピックというのは普通の人の何倍も特別な節目なんだなということがこの舞台を通して再確認出来ました。あとオタクの私利私欲的にはこのスペシャルな2020年にどんなグループがデビューするのか今から楽しみでなりません。すっごい仕上げてくるんだろうなぁ。

 

 

寺山修司『書を捨てよ、町へ出よう』との類似性

もちろん話の内容はまるっきり別物ですが、メタ構造の入れ替わりの激しさや虚構と現実を意図的に曖昧にさせるような演出に『書を捨てよ、町へ出よう』のエッセンスを感じました。具体的に述べると、内くんは"プロデューサー役"として舞台に出ていますが、平野くんやプリンスくんたちは"平野紫耀役"や"岩橋玄樹役"という自分役で出演しています。この平野くんと岩橋くんのように、舞台上で"実在の人物""実在の人物"がやり取りする様を見ていると、観客も自分が舞台の中に入り込んだかのような錯覚を覚えます。しかし、内くん演じるプロデューサーという"架空の人物"と平野くん演じる平野紫耀という"実在の人物"が同世界線で交わり出すと、観客は"鑑賞者"としての意識を取り戻し、一気に現実へ引き戻されます。感情移入しやすい人は逆にここで"架空の人物"の方に異物感を覚えるかもしれません。そしてこの構造で最もキモとなるのがプリンスくんたちの役どころで、さっきまで"岩橋玄樹役"だった岩橋くんが次のシーンでは"船中パフォーマー役"になっていたり、"神宮司勇太役"だった神宮寺くんが"記者役"になっていたりと、とにかく入れ替わりが激しいんです。このように観客は何度も意識の入れ替えを余儀なくされ、その結果どうしても情報のバランスが取れなくなる。そういう効果も相乗して、舞台全体としてトンチキというちぐはぐな印象が観客の中に強く残るんだと考えます。

そして、個人的に最も『書を~』の面影を感じた部分は、舞台の最後にプロデューサーが語る「次のショーの幕が上がる時まで、おやすみなさい。」という台詞です。『書を~』では俳優が視聴者に向かって「・・・映画はここまで。あとはおれがしゃべる番です。考えてみると、映画はクラ闇の中でしかいきられないのかな。(中略)さいなら、一時間半しか生きられないスクリーン!」と語りかける象徴的なカットがあるのですが、そこに呼応するのがプロデューサーの最後の言葉なのではないかと感じます。どちらも"劇中の人物""現実の私たち"に向かって語りかけるというメタ構造を取っており、登場人物らは作品が虚構であることを理解しています。しかし同じような演出でも『書を~』の方はどこか諦念めいた寂しさが感じられる一方、ジャニワの方はもうロマンスしかない。だって現実を眠りの世界、ショーを現実の世界と定義したんだよ?!さすがジャニーズ、ときめきの帝王…!とウットリの致死量を摂取してしまった私はただただお祈りポーズでステージを見つめるしかありませんでした。

しかしジャニーズの舞台を観て、前衛芸術の雄・寺山修司の作品を観た後と同じ余韻を味わうことになるとは思ってもみませんでした。けどこれでジャニワが限りなく前衛演劇に近いものであるということが分かりました。演劇理論は大学で齧った程度なのであまり偉そうな口は叩けませんが、似たような感覚を覚えたのは確かです。 

番外編★寺山修司とジャニーさん★

恐らくジャニーズと寺山が絡んだもので一番有名なものって、以前亀梨くん主演で上演された『青い種子は太陽の中にある』(原作:寺山修司)だと思うんですが、そこから色々調べていくとまるで無縁のように思われたジャニーズと寺山に案外繋がりがあることが判明しました。舞台『少年たち』では劇中で寺山が作詞した曲が使われているし、『DREAM BOYS』における"母子の悲劇・青春・不良"というテーマだって寺山が生涯を掛けて描き続けてきた永遠のテーマです。そもそもこの二人は年が4つしか違わない且つ同じ芸能という土俵で生きてきたんだから少なからずどこかで刺激を受け合っていたのではないかと推測しています。もしまだ寺山が生きていたら新しい視点からジャニーズの可能性を引き出してくれていたのではないかと今となっては叶わぬ期待をしてしまいます。

 

 

●結局HiHiJETに全部持っていかれた話

さて、波乱万丈の1幕が終わり、続く2幕は平野くんたちが宇宙に飛ばされる場面から始まるのですが、そこで着陸した星で関西ジャニーズJr.扮する宇宙人と対面することになります。ここで関ジュのメンバーによるお笑いランドというコントコーナーがあるのですが、これがなかなか面白く普通にゲラゲラ笑ってしまいました。―――ここで私は新たな推しと出会うことになるのですが、それはまた別のお話…。

まだ1幕はストーリーの筋を通そうとする気概だけは感じられたのですが(通っているとは言っていない)2幕はもうた~いへん!!気を抜くと1分に1回くらいの頻度でマスオさんばりの素っ頓狂な「エェ~ッ!?」を発してしまうハメになるのでご注意下さい。劇場内はお静かに、のルールに則って声こそ漏らしませんでしたが、心の中では中谷堂の高速餅付きくらい目まぐるしい手数のツッコミを入れていました。 

また2幕は宇宙船の定員問題プロデューサー、実は平野くんのお父さんだった件など、月曜から夜ふかしどころか一週間徹夜しても解決出来なさそうな問題がザクザク出てきます。しかし、そんな些末なモヤモヤを一掃してしまうのが終盤に披露されるあの名曲"HiHiJET"。どこからともなくわらわらと演者たちが集まり、カラフルな衣装で歌・踊り・アクロバットをステージ狭しと披露する様は大変壮観でした。何でしょう、何も解決していないにも拘わらずこの大団円感…。曲が終わる頃にはもう滂沱の涙よ。勿論13月を探すことなんて私含め全員すっかり忘れています。もうここまで来ると誰も結末に興味なんて無いと思いますが、一応書いておくとこの舞台は「未来はこれからの子供たちのためにあります」という結論で終わります。マジです。突然タイトルを思い出しやがって!!

 

 

●演者に関するあれこれ

平野紫耀

顔と名前は知っていたけど生で見たのは今回が初めてでした。ジャニwebのJr.voiceのコーナーで"コショウ少々塩コ紫耀!平野紫耀です"という売れない若手芸人みたいな自己紹介を配信しているのを聞いて、「この子、大丈夫かな…?」と姉心的な心配をしていたんですが、今回見たパフォーマンスの見事さとのギャップに驚きました。歌もダンスもアクロバットも演技も全てソツがない。あまりにソツがなさすぎてどんな大技も簡単に見えてしまうのは彼にとっては歯痒い点かもしれません。ただ表情の抑揚が見えづらく、全体を通してどこか淡白な印象を受けたのですが、お笑いランドでは素に戻ってケラケラ楽しそうに笑っている姿を見てあぁ普通の19歳の男の子なんだなと安心しました。あと、彼はめちゃくちゃ赤が似合う。赤という業を背負って立つに相応しい人だと感じました。どうやら天然で名を馳せているようですが、根はすごく聡明で頭のキレる子のように思います。営業妨害だったらすいません。

 

岸優太

ウェルセクぶりの岸くんですが、ウェルセクではノーマークだったのでしっかり意識して見たのは今回が初めてです。とにかく華があって、どこにいてもパッと目を引くのが印象的でした。序盤は声が出づらそうだったけど、後半に進むにつれ高めの声を活かした綺麗な歌声を聴かせてくれました。あとふとした瞬間にすごく良い目をするんですよ。演技のお仕事するとどんどん伸びそう。

 

岩橋玄樹

岩橋くんもウェルセクぶりですが相も変わらずやっぱりかわいかったです♡♡♡姫サーの姫って感じ。姫of姫。ダンスに特徴があるせいか双眼鏡を使わなくても「あれは岩橋くん!」っていうのが一発で分かり、追う方としては有難かったです。常々思ってるんだけど、岩橋くんって男子校に男装してこっそり転校してきた女子っぽくない?もしイケメンパラダイスをリメイクするなら絶対彼に芦屋瑞稀役やってほしい。

 

神宮寺勇太

「俺オンザステージ!!」感が素晴らしかったです。「今見てる奴ら全員俺のファンにしてやる」とでも言わんばかりの目線の鋭さと溢れ出す覇気にゾクゾクしました。立ち居振る舞いからは品や育ちの良さが見て取れましたが、随所随所で懐に忍ばせたハングリー精神を感じ、今後の成長がとても楽しみな子です。もう目線が全部ババアでごめん。

 

西畑大吾きゅん

そう、彼こそが出会ってしまった新たな推しである―――。とにかくかわいい。口を開くたびに「ここはアルプス?」と錯覚してしまうような上質なマイナスイオンが出てた。ダンスもとにかく大きく笑顔で楽しそうに踊るので見ていて大変気持ちが良かったです。私が彼の叔母だったらこっそり他のいとこより多めにお年玉をあげるという不正を働いてでも懐かれようとしてたと思う。それくらいかわいい。私のジュニアの推し序列は一番はほっくん(不動)、二番は岩橋くんなので、順番的には三番手となりますが、関ジュでは一番に彼を応援していこうと決めました。

 

不勉強ゆえ各々の人となりを詳しく存じ上げず、パフォーマンスから受けた印象のみであれこれ書き綴っている状態ですので、見当違いな部分も多々あるかとは思いますが大目に見て頂けると幸いです!

 

 

 ●私はトンチキが好き

今回この舞台を見たことによって、"自分はなぜジャニーズが好きなのか"という原点に立ち返ることが出来たように思います。そもそも私は去年の夏、現実ではあり得ないくらい甘い格好をしてキラキラと踊るJUMPちゃんを見て、「えっ、嘘でしょwwwこのご時世にこれwwwダッサ………ん?ちょっと待って、かわいい…?どうしてみんなこれ着こなしてんの…?何で似合っちゃてんの…?冗談でしょ…?……あー嘘、ごめんこれはかわいいわ……ダサいとか一瞬でも思った私のほうが間違ってたわ……私がおかしかったわ…私が悪かった…だってこれはかわいいじゃん…?絶対かわいい…完璧にかわいい…アーかわいい!!!!サイコー!!!とFUJIYAMAのようなスピードと勢いでジャニーズにハマり始めたことを鮮明に思い出しました。1月のMステであの何から何まで意味不明なHiHiJETをキメキメで歌うケンティーを見た時もそうです。ある対象を「これはカッコいいのか?ダサいのか?」という天秤に掛けた時、理論的な感覚からいうと完全に"ダサい"に審判が下るものをジャニーズの美しい人々が真剣に(※ココ重要)やることによって、自分の常識や固定概念がだるま落としの一番下の段を蹴飛ばされたみたいにガラガラと崩れ落ちていくのが快感でしょうがなかったんです。今回のこのジャニワも突っ込みどころ満載で基本的に意味が分からないけど、真剣な眼差しで果敢に取り組む彼らを見ているとストーリーがどうとか辻褄がどうとかもうどうでもよくなってくるのです。たとえお笑い草になろうったって、自分に与えられたものを精一杯全うしようとするその姿勢が途轍もなくカッコいいのです。私はそういうジャニーズの美学に心酔しここまで魅せられてきたタイプの人間ですが、別の人は彼らの歌ってる姿、踊ってる姿、はたまたメンバー同士で和気藹々としてる様子にときめくんだろうし、ジャニオタという括りは同じでも人によって"なぜジャニーズが好きなのか"という理由は180°変わってくるんだろうなぁと考えるととても面白いです。このジャニワには、歌・ダンス・アクロバット・演技・MCというあらゆるエンターテイメントの要素が詰め込まれており、観に行けばおのずと自分の一番大切にしているものに気付けるはずなので、そういう点では本当によく出来た作品であると心から思います。そのどれに惹かれていても正しいし、どんな感性だって肯定してくれるんです。なにせ観劇後は"みんなちがって、みんないい"と私の中に住む金子みすゞ武田双雲ばりにダイナミックな書を心のキャンバスに描き始めましたからね。いやぁ良い舞台でした。

あと書きながら知ったんですが、昨日がジャニーさんのお誕生日だったんですね!おめでとうございます。いつまでもお元気でShow must go onの美学を貫いて下さい。

 

…と、最後にジャニーさんの誕生日を祝ってシメるというジャニワに勝るとも劣らない支離滅裂な構成でこの異常に長い感想文を終わります。来年も絶対観に行きたいです。